価値を上げれば価格も上がる
私はインテリアが好きで、よくお洒落な家具屋さんとかに行きます。
先日、お洒落な家具屋さんで素敵な椅子を見かけました。
座ってみると座り心地もいい。しかもお洒落で自分好み。これはいいなと思って値段を見てみたら・・・
一脚12万円!
どひゃー!と思い即座に立ち上がりました。
お洒落な椅子だけど・・・高いなーと思い、こんな高い椅子誰が買うんだろと思っていたら店員さんがやってきてこの椅子について色々と教えてくれました。
話によると、この椅子の素材は北欧の何たらっていう大変貴重な木材で、もう今ではその木材を手に入れることも難しい。そしてその木材しか使わない現地の専門の椅子職人が作っていると。いろんなこだわりの工程を経て作るため1ヶ月に4脚しかつくれない大変貴重な椅子を、そのお店ではなんとか2脚仕入れることができた、みたいなエピソードを聞かせてくれました。
なるほど・・10分ほどのエピソードを聞いた後、私のこの椅子に対しての価値観がだいぶ変わりました。1脚12万円でもむしろ安い!と思えるようになりました。まだ購入はしてないのですが、密かに狙っています。
さて、このような感じで、世の中にはものすごく高い商品っていっぱいあります。けど、ただ高いだけでは人々は手を出しません。まぁごく稀に高いからいいっていう人もいますが。
うちの椅子のほとんどがお値段以上のニトリなので、私の椅子の相場ってだいたい1脚数千円です。なので数千円以上する椅子ってのは私の価値観からすると高いんです。
けど、その椅子にまつわるエピソードを聞いたら、その椅子の価値観が変わりました。そこまですごい椅子なんだと思うと、むしろ12万円は安いかもしれないと感じちゃいます。
さて、様々なビジネスでは自分の商品の値上げをしますが、そこに値上げをする意味・価値・エピソードがなければただのボッタクリです。
価格を上げる前に、その商品の価値を上げましょう!
価値を挙げる方法は様々です。
コストをかけて商品のクオリティーをあげる方法もありますが、それだったら価格を上げても儲けがあまりないです。
けど、ものは同じでそこに「価値あるエピソード」を付け加えれば、コストをかけずに価値を上げることができます。価値が上がれば価格も上げられます。
お寺にとっての商品(というとちょっと違いますが、わかりやすく説明するため)は、たとえばお墓、納骨堂、お札、お守り、各種法要だと思います。
まぁこれらは基本的にはお布施で納めていただくので、一般的なビジネスでの商品の購入とは異なりますが・・・
例えば納骨堂での納骨が1霊位○○万円(相場より高め)だとしましょう。
これが安いか高いかは人それぞれですが、これを高いと思う方に対してのアプローチ法を考えてみましょう。
ここでなぜ相場より高めなのかをしっかりと説明しましょう。ただ価格を高く設定するだけではダメです。「坊主丸儲けだな」って思われちゃいます。○○万円納める“価値”があるエピソードが必要です。
そのエピソードに嘘は入れちゃダメです。人として、坊さんとして。
価値を上げるエピソードとして、まずは物理的なものから。その納骨堂そのものの価値を上げる。○○という貴重な素材をつかってつくった納骨堂、など。
次は精神的な価値を上げる。例えばそのお寺の歴史、住職の納骨堂に対しての思い、どれだけ納骨堂に眠る霊位のために御供養をしているか、など。
これらの価値が高ければ、価格が高くてもなっとくされます。
「自分じゃあどうやって価値を高めるかわからないよ!」というかた。
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寺院革命代表 熊澤