デメリットこそ最強の武器
よくご相談を受けるお寺さんが口をそろえていうのは「うちの寺には売りがなくて・・・」です。
お寺の収入をあげたくても○◯がないから無理でしょ?のように。
その内容は、ど田舎、駅から遠い、納骨堂がない、本堂が小さい、自慢できる神様を祀ってない(いま祀っている神様に失礼ですよね)、檀家が少ない、特殊なイベントをやってない・・・・などなど。
そのほとんどが○◯がない、という悩みですね。
まぁ確かに上記の内容は一般的にはデメリットなので、できるだけオープンにはしたくない情報ですが、はたして本当にデメリットなのでしょうか??
例えば自坊の妙輪寺で考えてみます。

妙輪寺は駅から歩いて5分。バス停から歩いて1分。高速道路も近く国道1号線沿いからのアクセスもいい。駐車場は24台分ある。ちなみにバリアフリー。お寺までのアクセスを考えたら最強です。
ご年配者100人に、妙輪寺のようなアクセス抜群のお寺と、車でしか行けない山奥のお寺、この2ヶ寺のどちらがいいか聞くとしましょう。100人中100人がアクセス抜群の妙輪寺を選ぶかと思いきや、実はそんなことないんです。
少人数かもしれませんが、むしろアクセスが悪い車でしかいけないお寺を選ぶ方もいるんです。理由は様々です。もしかしたらアクセスがいい=騒がしい、アクセスが悪い=静かで落ち着ける、かもしれませんね。
「そんなこと言ったって、現にうちの寺はアクセスが悪いから参拝者もほぼゼロだよ!」と怒る方もおられるかもしれません。けどそれはちょっと違います。
アピールの仕方を間違えているのです。
先ほどもいいましたが、世の中にはアクセス悪いほうを選ぶ方もいるんです。そのデメリットをメリットと感じる方もいるんです。そのデメリットをメリットになるような発信をするだけで、そのお寺の価値がガラリと変わります。つまり言い方、方便ですね。
アクセスが悪い → だからとても静かで落ち着ける
ど田舎 → だから都会にはない“何もない”を経験できる
納骨堂がない → 当寺院は○○の理念からお墓でのみご供養しています
本堂が小さい → まるで隠れ家のような
檀家が少ない → 心落ち着けるプライベート寺院
まぁこれはあくまでもサンプルであって、このようにデメリットって考えようによってはメリットになっちゃうんです、一種の屁理屈かもしれませんが。
ポイントはデメリットを隠さずにしっかり発信して、「このようなデメリットはあるけど実はそれってこのようなメリットなんですよ」って発信してみてください。必ずそのデメリットをメリットと感じる方はいます。むしろそのデメリットを好む方もいるかもしれません。「本堂が小さいお寺を探していたんだ」「檀家数が多いお寺はちょっと・・」など。
これはお寺だけではなく人でもそうなのですが、弱点を武器にできる人は最強です。
レッツポジティブシンキング!
寺院革命代表 熊澤